竹宮ゆゆこ(さん)作品!!

 先日、「知らない映画のサントラを聴く」を読んだ。

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そこから、竹宮ゆゆこさんの作品(とらドラ・ゴールデンタイム・知らない映画のサントラを聴く)で共通することに気づいた。

と、その前に、「知らない映画のサントラを聴く」を読んだ感想を書いていきたい。(と言って読書メーターに書いたことをコピペします。。)

先ず、タイトルが逸脱!オチは想像出来たのだけど、その分(思っていたよりも)物語が丁寧に進んでいった。枇杷花言葉は、「温和」「治癒」「あなたに打ち明ける」らしいのだけど、昴が発言したことから、枇杷と触れ合うことで、朝野のことを忘れる訳ではない・忘れるはずないけど、以前の状態から解放されてメンタル的に治癒されたという風に解釈した。この作品は、竹宮ゆゆこ(さん)作品のエッセンスが詰まっているという風に感じた。例えば、心理描写の上手さや、個人的にツボである二人の会話のやりとりの際のワードセンス等々。小説を読んでいて声を出して笑うことって中々ないことなので。(多分、この著者だけだと思う) ゆゆこさんの短編作を初めて読んで、続きを待たなくていい分、贅沢かもしれないないけど、もう少し続きを読みたくなったので、今度は2~3巻分の作品も読んでみたいと思った。ちなみに、伊豆の駅は調べてみると、伊豆高原駅だった笑ちなみのちなみに、さくらんぼ(セイヨウミザクラ)の花言葉が「善良な教育」らしいので、智恵理さんの名前もあてずっぽうではなく、チェリーという名前をつけたんだと浅い推測をしてみる笑

 

 それでは、タイトルの内容について書いていきたい。

竹宮ゆゆこさんの作品(とらドラ・ゴールデンタイム・知らない映画のサントラを聴くに共通すること

 

それは、恋愛に関して男はセーブ、女は上書き保存と呼ばれている(もちろん、すべての人に当てはまる訳ではない)けど、竹宮ゆゆこさんが描くヒロインは、その両方を有しているなと思った。どういうことか?男はセーブということは、ひとつひとつの恋愛を保存するということなので、上書き保存に比べると、過去を大切にするロマンチストであり一途である。また、上書き保存という意味をここでは、ロマンチストに比べると比較的早く次の恋に進むことができる、挑戦することができるという風に解釈したい。

セーブ型と上書き保存型=過去を大切にするロマンチストであり一途であることとロマンチストに比べると比較的早く次の恋に進むことが出来る(いさぎよい)ということ

そして、そのことをとらドラの主人公である逢坂大河、ゴールデンタイムのヒロイン・加賀香子、知らない映画のサントラを聴くのヒロイン・錦戸枇杷、それぞれのケースに当てはめてみたい。

  • まず初めに大河の場合だと、お父さんや家族の問題についてみのりんのように客観的にみるとあれだけどロマンチストであるがために傷ついてしまったことから(事情が事情なのであれだけど)と、祐作のことを好きだったけど周りには内緒にしようと努めていたけど竜児のことを好きになったことから上書き保存型であると言えそう。
  • 続いて香子は、万里と付き合う前の光央(みつお)に対する行為が一途であり(それは万里にもだけど)、何年間もその行為をしてきたにも関わらずすぐに万里と付き合ったことから次の恋に早く進むことが出来るので上書き保存型とも言える。
  • 最後に枇杷は、清野のことに一途であったり、過去を大切にしていること(事情が事情なのでそうなるのだけど)と、そのわりに?だからこそ?昴のことを恋愛対象として捉えたことから上書き保存型であると言えそうだ(失恋をした訳ではないのだけど)。

 

なので、竹宮ゆゆこ(さん)作品のヒロインは、過去を大切にするロマンチストでありその対象に一途である一方で、女々しくなく次の恋に早く進むことが出来る(いざぎよい)ということが言えそうだ。

 

 

話は脱線するのだけど、人生の教訓として何事もバランスが大事だと二十数年生きてきて実感しているのだけど、そのことは今回のことにも言及できそう。女々しい・未練がましいのも良くないし、過去を蔑ろにして潔よく次々に恋愛する(ビッチ化しそう)のも考えものではある。(そう考えるのも男(セーブ型)だからなのか?)自分や周囲の人達を振り返ってみると、そのようなバランスの取れている中間の人ってあまりいないように思える。

 

事例(ケース)を、今一度見返してちゃんと言語化したいなあ。。 

 

PS

今回の竹宮ゆゆこ(さん)作品論は、こじつけ感が拭えないのだけど、「知らない映画のサントラを聴く」を読み終わってふとそのように感じたので、思考の足跡としてこの記事を遺しておきたい。

(もちろん、(創作物)尺の問題とかで上書き保存型ぽっくなりやすいのだけど)